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デジタル技術活用

クラウド活用による遠隔データ取得技術の開発

1. 開発のねらい

当社はお客さまからのカーボンニュートラルに対するニーズに応えるための技術開発を進めています。
カーボンニュートラルに向けた取り組みを効果的に進めるためには、エネルギー使用量、CO2排出量と排出源を見える化し、取り組みの優先度を明確にすること、取り組み後の効果を定量的に把握することが必要です。しかし、計測点周辺で電源を確保することが難しい場合や、計測点が広範囲に渡る場合には、工事費用が高額となり、見える化が困難であることが課題となっていました。

2. 開発の成果

当社は、東邦電子株式会社と共同で熱電対およびアナログ信号に対応した無線データ計測モジュールを開発しました。
本モジュールでは、熱電対および圧力計、流量計をはじめとするセンサなどからのアナログ信号を入力し、中距離・長距離無線(FSK/LoRa変調方式)を用いた無線通信によるデータ送信が可能であり、信号配線工事を行うことなく、広範囲におよぶデータ計測環境の構築が可能です。
これにより、電源確保が困難な屋外や敷地内の分散した計測点において、電源配線工事レスで温度、圧力、流量などのエネルギー全般の見える化を実現し、クラウド上へのデータ蓄積、事務所や遠隔地におけるモニタリングが可能となりました。
さらに合わせて共同開発したソーラー電源ユニットを利用することで、本モジュールおよびアナログ信号を出力するセンサなどへの電源供給を賄うことができ、屋外メータなどの電源が確保できない環境でもご利用いただけます。
当社は、本モジュールをはじめとするシンプルで拡張性に優れたデータ収集システムの導入により、お客さま設備の稼働データ実測によるCO2排出量の現状や削減効果の把握を通じ、お客さまのカーボンニュートラル実現に貢献していきます。

無線データ計測モジュール(共同開発品)外観写真(左:熱電対温度センサノード、右:アナログ入力ノード)
図1 無線データ計測モジュール(共同開発品)外観写真(左:熱電対温度センサノード、右:アナログ入力ノード)
無線データ計測モジュール(共同開発品)を活用したデータ収集例
図2 無線データ計測モジュール(共同開発品)を活用したデータ収集例