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CO2分離回収

大気や排ガスを対象とした大規模CO2分離回収技術開発

1. 背景・意義

将来的なガス自体の脱炭素化には、CO2を循環利用するカーボンリサイクルが重要であり、メタネーションやCO2の分離・回収技術はこのためのキーテクノロジーになります。

用途やケースに応じたCO2の分離回収技術の開発に取り組んでいますが、本取り組みは、このうち、大気や湾岸部の大規模工場を対象としたCO2の分離回収を対象にしています。

2. 取り組み概要

大気からのCO2分離回収はNEDOのムーンショット型研究開発事業※1、湾岸部の大規模工場を対象としたCO2分離回収はグリーンイノベーション基金事業※2の中で取り組んでいます。

CO2の分離・回収コスト低減のため、LNG未利用冷熱を活用することで、従来の化学吸収法※3に比べて少量のエネルギーでCO2を分離回収する技術(各々「Cryo-DAC®※4」「Cryo-Capture®※4」と命名)の開発・実証を行っています。

※1地球温暖化問題など重要な社会課題に対し、人々を魅了する野心的な目標(ムーンショット目標)を国が設定し、挑戦的な研究開発を推進する制度。

※2日本の「2050年カーボンニュートラル」に向けた経営課題に取り組む企業などに対して、国が10年間、研究開発・実証から社会実装までを支援する事業。エネルギー関連産業、輸送・製造関連産業、家庭・オフィス関連産業に関連する14の分野が対象。

※3化学的にCO2を吸収液に吸収させ分離する方法

※4冷熱を表す「Cryogenics」の「Cryo」(クライオ)と、大気からのCO2回収「DAC:Direct Air Capture」や排ガスなどからのCO2回収「Capture」(キャプチャー)を組み合わせた造語。

<Cryo-Capture®のシステムイメージ>

3. 課題・対応方針

主たる課題は、本技術に適した吸収液の開発、昇華槽システムの開発、スケールアップになります。大学やプラントメーカとの連携体制により、研究開発を進め、社会実装を目指します。

<Cryo-Capture®の社会実装イメージ>