メタネーション・水素
メタネーション技術の実証・評価
1. 背景・意義
メタネーションは、水素とCO2を反応させ都市ガスの主成分であるメタンを合成する技術です。グリーン水素などの非化石エネルギー源を原料として製造されたメタンをe-methane※1(以下、「e-メタン」)と呼んでおり、将来的なガス自体の脱炭素化の主軸として期待されています。
メタネーションの小規模実証に取り組み技術面の課題抽出に努めるとともに、将来的には大規模な社会実装を目指します。
※1国際的な認知度向上を目的とした合成メタンの統一呼称

2. 取り組み概要
知多市と連携し、知多LNG共同基地でのe-メタン製造実証を2023年度末に開始しました。知多市南部浄化センターで下水汚泥処理により発生するバイオガス由来のCO2(地域資源)と、冷熱発電※2などによる電力を用いて製造する水素を原料としています。製造したe-メタンを都市ガス原料として利用するのは国内初となります。
※2LNG(液化天然ガス)のもつ冷熱を活用した発電方式


また、株式会社アイシン、株式会社デンソーともに、CO2の地域循環の検討を進めています。
早期に熱需要のカーボンニュートラル化手段を確保することを目的に、内陸部の向上で排出されるCO2を回収し、国内・地域内でCO2が循環するモデルケースを検討しています。

3. 課題・対応方針
e-メタン製造に関する主な技術課題は、大型化や低コスト化などです。このため、実証試験を通した課題抽出や対応方針の検討に取り組みます。
こうした技術課題の解決に加え、国内外での事業化検討や、普及拡大に必要な仕組みづくりにも貢献していきます。