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第23回結果・作品発表

感動大賞

瑞浪市立明世小学校2年生 恒川 よしのさん
おおきなきがほしい(佐藤 さとる)

私も大きな木がほしい

 私は木登りが好きです。私にはお気に入りの木が何本かあります。中でも一番のお気に入りは、足をかけられる枝が、らせんかいだんのようになっている木です。木のてっぺんは、風がよくふいて気持ちがよく、自分だけの世界にいるようです。『おおきなきがほしい』は、主人公のかおるという男の子が、自分の家の庭に大きな木がはえて、はしごや部屋や見晴らし台を作ったりして、すてきな木を想像するお話です。

 はじめてこの本を読んだとき私は、かおるくんと同じ!と思いました。どうしてかというと私も木に登った時、ここに自分だけの部屋があったらいいのになぁ、とよく思うからです。私には一人だけの部屋がありません。お姉ちゃんや妹と遊ぶのは楽しいけれど、ときどき気まずくなったり、けんかをすることもあって、一人になりたいときがあるからです。それに、ひみつきちがあれば、わくわくするし、しずかに読書をしたりすることもできるからです。

 かおるくんのすてきな木には、長いはしごを登った先の部屋に、ベッドのおいてある部屋やキッチンがあります。中でもキッチンには、大きな窓があり、遠くの景色まで見渡すことができます。そして小鳥たちが遊びに来てくれます。そこで、かおるくんはとくい料理のホットケーキを焼きます。かおるくんのやくホットケーキは、ふっくらと大きくていい焼き色です。私も、ホットケーキなら一人でやけるので、自分だけの木があったら、そこでホットケーキをたくさん焼いて、一人で食べたいです。

 私がもしかおるくんだったら、かおるくんの部屋に、トイレもほしいです。だって、トイレのたびに長いはしごを行ったり来たりするのはいやだからです。あとは何より一番欲しいのは、読書をしたり、お昼ねをするためのハンモックです。これがあれば、完ぺき!

 かおるくんのすてきな木には、てっぺんに小さいけれどかわいい見晴らし台があります。もしも私が見晴らし台を作るとしたら、遠くまでよく見えるぼうえんきょうをつけたいです。毎日ぼうえんきょうをのぞいて、何かすてきなものがないか探したいです。あとここで、私は一つ気に入らないことがあります。それは、本の中で、『見晴らし台はゆれるかもしれません』と、いう言葉のあとで、『それでもかおるは平気です。だって男の子ですからね』というところです。女の子だって、ゆれても平気です!

 さいごにかおるくんは、お父さんに相談します。そして、すてきな木が実現して木の上に二人で小屋を作るために、“まてばしい”という木を庭に植えます。“まてばしい”は、とても大きく育つ木だそうです。これを読んで私も、“まてばしい”をうえたい!とお父さんに言ってみようかなと思いました。