蓄熱材を活用した製品と関連情報
ウェアラブル端末用防熱カバー「ネツモリ®」の開発
1.目的・概要
近年のサウナブームの中で、サウナ浴中の身体情報を可視化したいというサウナ愛好家のニーズに応えるため、ウェアラブルセンサをサウナ室内に持ち込み可能とする防熱カバーを開発しました。
ウェアラブルセンサは、通常、高温環境下での使用は製品の保証範囲外となること、センサの熱暴走や故障のリスクが高いことから、サウナ室に持ち込むことができません。今回開発した防熱カバーの特長の一つが、小さな体積で大量の熱を貯蔵・放熱できる蓄熱材を内蔵したことです。ウェアラブルセンサを防熱カバーで覆うことで温度上昇を抑制し、サウナ室でも使うことができるようになります。
本開発品は、2025年1月下旬より「東邦ガスくらし創庫」にてモニター販売を実施しました。2025年度に本格販売を予定しています。


2.特長
- カバー内の蓄熱パックによりウェアラブルセンサへの伝熱が抑えられるため、高温のサウナ室内でもウェアラブルセンサの温度上昇を抑制します。
- 蓄熱パックに蓄熱された熱は、冷水浴や外気浴中に放熱されるため、何度も繰り返すサウナ浴でも使用可能です。
- 既存の腕時計型のウェアラブルセンサに対して、脱着可能なカバー形状※です。
- カバーの材質は速乾性、伸縮性、耐熱性があり、ご家庭で洗濯ができます。
※特許取得済みです。

3.性能
- 防熱性能
100℃の高温環境下において、ウェアラブル表面温度が40℃に到達するまで約20分(カバーなし約2分)、50℃に到達するまで約45分(カバーなし約4分)と温度上昇を抑制することを確認※しています。
※有名スポーツウォッチメーカーから認められている防熱性能です。ウェアラブルセンサ表面温度比較 - 繰り返し性能
サウナ浴中、蓄熱パックは満蓄熱になることなく吸熱(蓄熱)し続け、その後の冷水浴・外気浴中に放熱を行います。放熱後は再び吸熱(蓄熱)が可能となるため、何度も繰り返すサウナ浴のサイクルの中でも、ウェアラブルセンサを熱から守り続けられることを確認しています。サウナ浴~冷水浴・外気浴サイクル中の潜熱蓄熱率の推移イメージ
4.開発仕様
名称 | ウェアラブル端末用防熱カバー「ネツモリ」 | ||
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用途 | ウェアラブル端末の防熱用 | ||
布カバー | 素材 | 生地 :ポリエステル 100% ゴム部:ポリエステル 95% ポリウレタン 5% |
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数量 | 1つ | ||
サイズ | 縦100㎜×横60㎜×厚10㎜ | ||
蓄熱パック | 材料 | 袋 | 塩化ビニール樹脂 |
内容物 | ポリエーテル、水、増粘剤 | ||
質量・数量 | 15g・1つ | ||
サイズ | 縦60㎜×横60㎜×厚5㎜ |