感動大賞
碧南市立新川小学校2年生 奥谷 律紀 さん
あべ弘士のシートン動物記 オオカミ王ロボ(作:あべ 弘士 原作:E・T・シートン)
ロボが教えてくれたこと
ぼくはオオカミが大すき。とおくのえものを見つけるすごい目とはな。するどいきば。ぜんぶかっこいい。大すきすぎて、オオカミのぬいぐるみを買ってもらうくらいだ。そんなぼくにお父さんがオオカミ王の話をしてくれた。オオカミに王さまがいるのかと、はじめはびっくりしたけれど、話を聞くうちに、オオカミ王のことをもっと知りたくなったので、この本を読むことにした。
本を読むうちに、ぼくはオオカミ王ロボのことがどんどんすきになった。ロボは、人間がしかけたわなやどく入り肉をいつも見やぶり、牛をおそった。頭がよすぎて、ロボはまるで人間みたいだとびっくりした。ロボはリーダーでとてもたくましい。なかまにもしんらいされているから、ぼくもロボのようにかっこいいリーダーになれたらいいなと思う。
この本で一番心にのこったのは、今までぜったいにわなにかからなかったロボが、シートンさんとのさいごのたたかいでわなにかかってしまうところだ。おくさんのブランカをたすけるために、自分のいのちをかけるロボをぼくはおうえんしていた。つかまってほしくなかったから、ロボがわなにかかってしまった時はとてもかなしかった。でも、つかまったあとのロボはあばれず、さいごまでどうどうとしたすがたでしんでいった。ロボは本当にオオカミの王だったとぼくはかんじた。シートンさんも、たたかううちに、ロボのことがきっとすきになったから、さいごは大すきだったブランカのとなりにロボをならべてくれたのだと思う。二人は今も天国でなかよくくらしてくれているといいな。
この本から、人間とどうぶつがいっしょにくらすということはむずかしいことだと思った。人間とオオカミのどちらも生きていくためにはどうしたらよかったのだろう。今のぼくにできることはほかの生きもののいのちを大切にすることだと思う。ロボが教えてくれたことを、ぼくはぜったいにわすれない。