<受賞履歴>
・平成30年度 省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 「審査委員会特別賞」

1. 研究/開発のねらい

近年のエネルギー需要家サイドに対する節電やデマンドコントロールの要望、将来の電力・ガスのエネルギー価格の変動リスクから、状況に合わせて柔軟にエネルギーを選択可能な個別空調システムの重要性が高まっています。こうした背景から、ユーザー側が運用の手間をかけることなく、省エネ、契約電力の削減、エネルギー料金単価変動時のリスクヘッジを実現できる空調システムとして、ガスヒートポンプ(GHP)と電気ヒートポンプ(EHP)のハイブリッド空調システム「スマートマルチ」を、ガス3社(当社、東京ガス、大阪ガス)及びメーカー4社(アイシン精機、ダイキン工業、パナソニック、ヤンマーエネルギーシステム)の協業により開発、製品化しました。

  1. メーカー アイシン ダイキン パナソニック ヤンマー
    冷房能力 67.4kW
    (24馬力)
    67.4kW
    (24馬力)
    84kW
    (30馬力)
    99kW
    (35馬力)
    113kW
    (40馬力)
    85kW
    (30馬力)
    方式※6 室外機
    マルチ形
    室外機
    マルチ形
    室外機
    マルチ形
    室外機
    マルチ形
    室外機
    マルチ形
    室外機
    一体形

    図1 スマートマルチの製品ラインナップ

2. 研究/開発の成果

スマートマルチは、GHPとEHPを同一冷媒系統に統合して、空調負荷や外気温、あるいは電力・ガス料金の変化に応じて、機器効率やランニングコストが最適となる運転比率に遠隔制御することにより、省エネルギーと省コストを実現することができる世界初の空調システムです。一般にGHPもEHPも中間的な負荷で機器効率が最大となりますが、スマートマルチは、GHPとEHPを負荷分担させて運転することで、幅広い負荷条件で省エネ運転が可能となります。

  1. スマートマルチの機器効率イメージ

    図2 スマートマルチの機器効率イメージ

スマートマルチを遠隔制御するための遠隔監視システムは、GHPの保守サービスとして従来から整備されていましたが、定期メンテナンス及び修理作業のサポートが主目的のため、運転時間やアラーム監視情報の収集機能を主としていました。今回、スマートマルチの最適制御を実現するため、遠隔通信プロトコルとして、電力デマンド及び室外機運転実績の収集、遠隔監視サーバから遠隔コントローラへの最適運転比率情報の送信機能を追加開発すると共に、EHPの運転時間情報、アラーム監視情報、室外機運転実績も遠隔監視できるようにしました。遠隔監視システムで制御を行うことで、エネルギー料金単価の適宜反映、機器側コントローラの省力化(演算処理負荷とメモリ容量増大の回避)等のメリットが得られます。

図3 スマートマルチの特長

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