ブラジルでのサトウキビ廃棄物由来のバイオメタン生産実証に向けた検討開始について
2025年2月7日
豊田通商株式会社
Ferrari Agroindústria S.A
東邦ガス株式会社
Sebigas Cótica Bioenergia LTDA
豊田通商株式会社(以下:豊田通商)、Ferrari Agroindústria S.A(フェラーリ・アグロインダストリア、ブラジル、以下:FAI)、東邦ガス株式会社(以下:東邦ガス)、Sebigas Cótica Bioenergia LTDA(セビガス・コティカ・バイオエネルギア、ブラジル、以下:SC)の4社は、ブラジルにおけるバイオメタン生産実証に向けた共同開発契約(以下:本契約)を締結しました。
本契約は、サトウキビの廃棄物を原料としたバイオメタンの生産を目指すもので、4社は、実証プラントの建設・運営に向けた検討を開始します。
1.背景
バイオメタンは、有機性資源※から発生するバイオガスを精製して生産されます。バイオメタンは、一般的な都市ガスの主成分であるメタンと同じ成分であるため、既存の都市ガスインフラを活用でき、追加的な社会コストを抑制しながらカーボンニュートラルの実現に貢献するものとして期待されています。
ブラジルは、機械化された大規模な栽培により、サトウキビの生産量世界第1位を誇り、このため、バイオメタン生産に必要な原料の効率的な回収が可能であり、バイオメタン生産のポテンシャルが非常に高いと考えられています。
2.今後の展開について
世界的にカーボンニュートラルの動きが進む中、ブラジルでは2024年にバイオ燃料の利用拡大や新技術開発を推進する「Fuel of the Future」法(通称:未来の燃料法)が制定され、温室効果ガス削減に向けた発電や輸送の燃料として、バイオメタンへの関心が一層高まっています。
本契約にもとづき、4社は、2026年内の稼働を目指し、ブラジル・サンパウロ州のFAIサイト内において、1日あたり5,500m3のバイオメタン生産能力を有する実証プラントの建設・運営に向けた検討を行います。
将来的には、実証結果を踏まえつつ、ブラジル国内でバイオメタンの量産体制の確立を目指し、また、日本への輸出を視野にいれ、ブラジル国内輸送および海上輸送インフラなどのサプライチェーンの整備を進めていきます。
4社は、世界のエネルギー市場におけるバイオメタンの認知度向上および利用拡大を図り、カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んでいきます。
※ 動植物などの生物に由来する資源のことで、バイオマスとも呼ばれます。
≪参考1≫各社の役割
豊田通商株式会社 |
プロジェクト推進、全体計画管理 |
Ferrari Agroindústria S.A |
原材料・用役等の供給 |
東邦ガス株式会社 |
日本国内のマーケット開発 |
Sebigas Cótica Bioenergia LTDA |
実証プラントのエンジニアリング |
≪参考2≫各社の概要
[豊田通商 概要]
会社名 |
豊田通商株式会社 |
所在地 |
愛知県名古屋市 |
設立 |
1948年7月1日 |
代表者 |
取締役社長・CEO 貸谷 伊知郎 |
事業概要 |
各種物品の国内取引、輸出入取引、外国間取引、建設工事請負、各種保険代理店業など |
ホームページ |
[FAI 概要]
会社名 |
Ferrari Agroindústria S.A(フェラーリ・アグロインダストリア) |
所在地 |
Pirassununga, São Paulo, Brazil |
設立 |
1953年10月21日 |
代表者 |
取締役(Director) Fabio Ferrari(ファビオ・フェラーリ) |
事業概要 |
砂糖・エタノール生産事業 |
ホームページ |
[東邦ガス 概要]
会社名 |
東邦ガス株式会社 |
所在地 |
愛知県名古屋市 |
設立 |
1922年6月26日 |
代表者 |
代表取締役社長 増田 信之 |
事業概要 |
ガス事業、電気事業など |
ホームページ |
[SC 概要]
会社名 |
Sebigas Cótica Bioenergia LTDA(セビガス・コティカ・バイオエネルギア) |
所在地 |
Porto Alegre, Rio Grande do Sul, Brazil |
設立 |
2018年12月14日 |
代表者 |
法定代表者(Legal Representative) Maurício Silveira Cótica(マウリシオ・シルヴェイラ・コティカ) |
事業概要 |
バイオガス・バイオメタン事業 |
ホームページ |
以 上