ウインドウカッター・PS工法防護管カッター
(防護管除去技術)
1. 概要
入替非開削工法では、既設管を切断・拡径した内側に新設管(PE管)を引き込むため、切断後既設管が防護管の役割を担っています。ただし、入替非開削工法施工後に供給管(お客さま敷地内へガスを供給するために、道路に埋設されたガス管から分岐する管)を取り出す場合、外側の防護管を除去する必要があります。そこで、対象とする管種や口径に応じて、内側にあるPE管を傷つけることなく防護管を切断・除去できる技術(防護管除去技術)を開発しました。
ウインドウカッター
1.概要
ウインドウカッターは、100A~400Aのダクタイル鋳鉄管及び鋼管を対象として、主にSTREAM工法※やパイプインパイプ工法施工済み区間にて供給管を取り出す際に使用する、防護管切断装置です。
STREAM工法で使用する場合は、STREAM工法による入替施工が予定されている区間において、予め供給管取出し部を掘削し、事前に本装置を用いて既設管表面に切込みを入れておくことで、STREAM工法のPE管引込時に切込み部分が外れ、供給管取出しが可能です。
主な施工装置



適用範囲
管種 | ダクタイル鋳鉄管・鋼管 | |
---|---|---|
口径 | 100A ~ 400A | |
圧力 | 低圧・中圧B | |
管厚 | 20mm以下※ | |
切断仕様 | 軸方向 | 1回の設置で500mm切断可能 |
周方向 | 1回の設置で360°切断可能 |
※(参考)ダクタイル鋳鉄管・鋼管の管厚
口径 | 鋼管(SGP)(JIS G3452より引用) | ダグタイル鋳鉄(製品仕様書より引用) |
---|---|---|
100A | 4.5mm | 8.0mm |
150A | 5.0mm | 8.5mm |
200A | 5.8mm | 9.0mm |
250A | 6.6mm | 9.0mm |
300A | 6.9mm | 9.5mm |
350A | 7.9mm | 9.5mm |
400A | 7.9mm | 10.0mm |
2.特長
- 過切断防止機構により内挿されたPE管を傷つけずに施工可能です。
- 口径100mmの全周切断除去の作業時間は約60分の短時間で作業が可能です。
- コンプレッサーが駆動源、かつカッター刃が特殊な形状のため火花が発生しないため、安全に作業ができます。
3.施工手順
- 軸方向の切断
カッターモジュール及び軸方向モジュールを用いて、防護管を軸方向に切断する。STREAM工法施工予定区間の場合は、切断しない程度に切込みを入れる。 - 周方向の切断
カッターモジュール及び周方向モジュールを用いて、防護管を周方向に切断する。STREAM工法施工予定区間の場合は、切断しない程度に切込みを入れる。 - 防護管の除去・供給管取出し作業
切断した防護管を除去し、サドル等を取り付けて、供給管を取り出す。



4.施工状況



5.関連技術
- パイプインパイプ工法、STREAM工法
- 東邦ガステクノ技術紹介
PS工法防護管カッター
1.概要
PS工法防護管カッターは、50A~80Aの鋼管を対象として、主にパイプスプリッター工法(以下、PS工法という)やワイヤーブレード工法(以下、WB工法という)施工済みの区間にて、供給管を取り出す際に使用する防護管切断装置です。

適用範囲
管種 | 鋼管 | |
---|---|---|
口径 | 50A ~ 80A | |
圧力 | 低圧 | |
管厚 | 4.5mm以下※ | |
切断仕様 | 軸方向 | 切断不要 |
周方向 | 1回の設置で防護管の片端部切断可能 |
※(参考)鋼管の管厚
口径 | 鋼管(SGP)(JIS G3452より引用) |
---|---|
50A | 3.8 mm |
65A | 4.2mm |
80A | 4.2mm |
2.特長
過切断防止機構により内挿されたPE管を傷つけずに施工可能です。
【性能:安全】
パンチング(打ち抜き)により金属切断を行う仕様であり、切断時に火花が出ないため、安全に作業が可能。
【作業性:簡易】
操作方法はON/OFFスイッチのみのため簡易であり、防護管に対して平行に装置を設置する仕様であるため、狭いスペースでの施工が可能。
【施工能率:速い】
チップソー(グラインダー)の約1/30倍の時間で切断可能。
(例:PS施工済み50A防護管(鋼管)の切断は約30秒で完了)
3.施工手順


4.施工状況



5.関連技術
- パイプスプリッター工法、ワイヤーブレード工法
- 東邦ガステクノ技術紹介