「お湯で洗濯すると汚れが落ちやすい」というイメージは、皆さんも何となく持っていると思います。
でも、「落ちやすい」って、実際にはどれぐらい落ちるのでしょうか?お水とお湯でどれだけ違いがあるのでしょうか?
そんな疑問にお答えするために、東邦ガスが実験をしてみました。今回はその結果を皆さんにご紹介します。
この記事を書いてるヒト
東邦ガス技術研究所の社員A(30代)。最近子どもが生まれ、新居に引っ越したばかり。新生活にあたり洗濯機を買い替えた際に、温水洗濯機能の効果に「???」。雑談の中で上司に相談したところ、「温水に関わることだから社内で試験をしてみたらどうか?」とのことで試験スタート!
INDEX
では、さっそく試験の準備をします!お湯は衣服の生地が傷まない程度の40℃に設定。どれが一番「しつこい汚れ」かな?
- 【用意するもの】
-
- 白いTシャツ
- 水(22℃)
- お湯(40℃)
- 洗剤(今回は4種類)
- 模擬汚れ(今回は9種類)
- 色差計
- 【模擬汚れの種類】
-
汚れの付き方による影響や、Tシャツのもともとの色の誤差による影響を考慮するために今回は、汚れ落ちの効果を2種類の方法で評価します。
- シミの色の強さ
- 汚れの除去率
-
シミの色の強さとは
Tシャツの汚れ以外の白い部分と、汚れ部分の色を比較したもの。数値が大きいほど汚れていることになります。
-
汚れの除去率とは
洗濯前の汚れの色と、洗濯後の汚れの色を比較したもの。数値が大きいほど汚れが取れていることになります。
今回使用した計測器は「コニカミノルタ製 色彩色差計【CR-400】」。
この色彩色差計で色を数値化し、色の差を定量的に評価しています。
そして!洗い比べてみた結果がこちら!
洗剤Aの場合


醤油やチョコレートソースではほとんど差は見られませんが、カレーやコーヒーでは差が分かりやすいですね。

カレーは、冷水洗濯よりも温水洗濯の方がシミの色はある程度薄くなっていますが、温水洗濯の場合でもシミがかなり残っていることが確認できます。カレーは汚れが落ちにくいので、食べる際には特に注意が必要ですね。口紅、ワイン、コーヒーなどもお水よりもお湯で洗った方が色落ちの効果がありそうです。

醤油、チョコレートソース、ソース等、ほとんど変わらないものもありますが、口紅やワイン、コーヒー、カレーなどについては、温水洗濯の方が汚れが落ちていますね。
他の洗剤の結果も見てみましょう!
洗剤Bの場合




洗剤Cの場合




洗剤Dの場合




いずれの洗剤でも、シミの色の強さ、汚れの除去率ともに温水洗濯が優れていることが確認できますね!
汚れ落ちに続いて気になるのが、衣類やタオルなどにしみついた「いや~なニオイ」。そこで、生乾き臭や汗臭の原因となる菌の除菌効果を調べてみました。
- 【試験方法】
- 各水温に調整した水の中に、菌と洗剤を入れる。洗剤は、パッケージに表記された使用時の濃度と同じになるように調整。その後、撹拌機を利用して30分間模擬洗濯を実施。終了後の菌の数を計測した結果を集計。
今回は、ニオイ落ちの効果を2種類の菌に注目して評価します。
- 汗臭の原因(マイクロコッカス菌)
- 生乾き臭の原因(モラクセラ菌)
-
マイクロコッカス菌とは
皮脂などの汚れを分解して「汗臭いニオイ」を発生させる菌です。
-
モラクセラ菌とは
部屋干しした洗濯物などの「生乾き臭」の原因となる菌です。
各水温での試験結果はこちら!


結果はけっこうバラバラになりました。使う洗剤によっては、お湯による除菌効果が期待できそうですね。
※比較対象となる対照試験結果と比較して、生菌数が1/100~1/1000以下となったことをもって「除菌効果あり」としています。なお今回の対照試験結果は、洗剤を利用せずに特定の温度の水のみで模擬洗濯を実施した結果になります。
お湯で洗濯した方が汚れがキレイに落ちることは分かったけど、実際にお洗濯でお湯を使うにはどうすればいいのか?…って思いますよね。
-
洗濯機が壊れてもいないのにヒーター式温水洗濯機に買い替えるのはもったいないし、
ヒーター式は水を温めるのに時間がかかりそう…。 -
お風呂の残り湯は冷めてしまったら使えないし、
沸かし直して使うのも手間がかかるし…。
そんな方にはおススメの方法がありますよ!

新築・リフォームが給湯栓設置のチャンス!一度検討されてみてはいかがでしょうか?
以上、東邦ガス 技術研究所の社員Aでした!
東邦ガスからのおすすめ
家庭で発電するエネファームは、発電時に余った熱をお湯として有効活用します。普段はお風呂や洗い物に活用されるこのお湯を、お洗濯にも使うことでお湯の有効活用と洗浄力アップの一石二鳥です。発電時に作られるエコなお湯を使う事で、お湯のコストも抑えることが出来ます。
エネファーム
パワフルなガスの温風で、洗濯物をふんわりふっくら乾燥。花粉の季節にも大活躍するなど、温水洗濯と合わせて清潔なお洗濯を実現。スピード仕上げで家事の時短にも貢献します。
ガス衣類乾燥機「乾太くん」