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業務用固体酸化物形燃料電池発電モジュールを開発
〜世界最高レベルの発電効率を達成〜

2009年4月20日
日本電信電話株式会社
東邦ガス株式会社
住友精密工業株式会社

 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:三浦惺/以下、NTT)、東邦ガス株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:佐伯卓/以下、THG)、住友精密工業株式会社(本社:兵庫県尼崎市、代表取締役社長:神永晉/以下、SPP)の3社は共同で、業務用をターゲットとして、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell, SOFC)*1の3kW級発電モジュールを開発し、都市ガスを燃料とする発電試験を行い、世界最高レベル(59%(LHV)) *2の発電効率を達成しました。

<共同開発の経緯>

 京都議定書で定められている第一約束期間(2008年〜2012年)に入り、温室効果ガス排出量削減が急務である中、CO2の排出量削減を目指すクリーンな発電システムである燃料電池システムへの期待は、ますます高まっています。
 燃料電池システムは、発電規模によらず都市ガスなどの燃料から高い効率で安定した電力を取り出すことができる発電システムです。中でも固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムは、最も高い45〜60%の高効率発電が期待できる燃料電池システムです。また排熱を利用することで総合効率80%も達成可能なため、将来のクリーンな発電設備として有望です。
 このSOFCシステムの実現の中核となるのは、発電素子であるセルと、それを集積したスタック、スタックを適切な作動条件に保つ発電モジュールであり、これら技術の融合がSOFCシステム実現への重要な開発課題となっています。そこで、NTT、THG、SPPの3社は、それぞれの有する技術を持ち寄ってこれらの課題を解決すべく、共同開発を進めてまいりました。

<技術のポイント>

 今回の発電モジュール開発にあたり、(1)高性能スタック、(2)熱フロー設計、(3)高断熱設計、などの技術を適用することにより、発電効率56%で数百時間にわたる安定した熱自立状態*3運転を確認しました。また短時間では59%(LHV)という世界最高レベルの発電効率を実現しました。

(1) 高性能スタック
 発電特性と耐久性に優れる平板型セルを用いて高性能スタックを開発し、高効率で安定した発電を実現しました。

(2) 熱フロー設計
 熱フロー設計を高度化し、発電時に発生する熱をモジュール内で回収して空気予熱などに有効に利用することで、ロスを低減しました。またスタック温度を均一に保つことで、安定なスタック作動を実現しました。

(3) 高断熱設計
 高断熱設計により、利用されない外部への放熱を最小限に減らすことで、高効率化を達成しました。

<今後の方向性>

 今後、3社は本共同開発成果である発電モジュールを更に発展させ、業務用SOFCシステムとしての発電実証を行い、2〜3年後の実用化を目指して、性能検証に取組む予定です。

<用語解説>

*1 固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell, SOFC)
 燃料の持つエネルギーを直接電力に変換する発電素子(セル)の中でも、固体酸化物(セラミックス)を電解質に用いるものを指す。マイナス極を燃料極、プラス極を空気極と呼び、空気極で生じた酸素イオンが、固体酸化物の電解質を通って燃料極に達し、燃料を酸化することで、電力が発生する。一般に600-1000℃の高温で作動し、反応ロスが少なくて効率が高い、貴金属触媒が不要、排熱の利用価値が高い等の特長を有する。
*2 LHV, 低位発熱量(LHV:Lower Heating Value)を指し、水蒸気の凝縮潜熱を含まない発熱量のこと。
*3 熱自立
 外部からの加熱などを一切行わず、供給した燃料を用いて発電を行なうと同時に、発生した熱を活用して発電モジュールの温度を安定な状態に維持していること。

<参考:図>

(1) 発電モジュール内の機器配置図(左)
(2) 発電モジュールの外観写真(右)
 

以上


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