2012年度(平成24年度)

アルミニウム溶湯保持炉向けの高効率浸漬加熱バーナを開発、販売を開始します~国内初となる先混合方式の表面燃焼ノズルを開発~

2013年2月20日

東邦ガス株式会社

 東邦ガス株式会社(社長:安井 香一、以下「東邦ガス」)は、株式会社正英製作所(社長:鎺(はばき) 喜世多、以下「正英製作所」)と共同で、アルミニウム溶湯保持炉向けの高効率浸漬加熱バーナ (以下、本製品)を開発しました。本年4月1日から、主に自動車部品工場、機械部品工場等を対象に販売を開始いたし ます。

 自動車や機械部品などを製造する際、溶かした金属(以下、溶湯)を型に流し込むまでの間、保温しておく炉(保持炉)が広く使用されています。今回開発した浸漬加熱バーナは、アルミニウム溶湯の保持炉に用いられるバーナで、溶湯中に浸したセラミックス製伝熱チューブを介して、溶湯を保温するための加熱に用いられます。

 本製品は、伝熱チューブ内のバーナノズルに国内初となる先混合方式の表面燃焼技術を採用しました。これにより、排熱を燃焼用空気の予熱に利用することができるようになり、大幅な省エネルギーが期待できます。フィールドテストを行ったアイシン精機株式会社西尾ダイカスト工場様では、電気式に比べ一次エネルギー消費量で43%の削減効果を試算しております(参考1参照)。また、先混合方式の表面燃焼技術の採用により、低温で長い火炎の形成が可能になり、セラミック製伝熱チューブの表面温度を均一化し、局所加熱を防止することで、伝熱チューブの長寿命化が期待できます。

※先混合方式の表面燃焼技術とは、ノズル表面に燃焼用空気と燃料ガスを多段・少量ずつ供給・混合することで、急速な燃焼を抑制し、低温で長い火炎を形成できる技術です。

本製品

1.本製品の主な特長

(1)先混合方式の表面燃焼技術を開発・採用し大幅な省エネを実現

・従来、表面燃焼技術を用いたバーナノズルでは、空気とガスを予め混合する予混合方式を用いていました。予混合方式では、予熱した高温の空気を用いることが困難でしたが、今回、ノズル表面で空気とガスを混合する先混合方式とすることで、高温の空気を燃焼に用いることが可能となりました。

・排熱を燃焼用空気の予熱に活用できるため、本製品を用いたフィールドテストでは、電気式に比べ一次エネルギー消費量を43%削減できると試算しております(参考1参照)。

予混合方式と先混合方式の違い

(2)伝熱チューブの温度分布を均一化し、局所加熱を防止

・先混合方式の表面燃焼技術を用い、空気・都市ガスを多段に供給・混合させることで、低温で長い火炎を形成し、伝熱チューブの温度分布を均一化できます。これにより、伝熱チューブの局所加熱を防止し、伝熱チューブの長寿命化が期待できます。

(3)国内最小レベルの小口径チューブへ取り付けが可能

・ボディおよびノズルを小型化したことで、溶湯向けの浸漬加熱バーナとしては国内最小レベルの小口径(外径φ100mm程度)チューブへの取り付けが可能です。

 

2.適用先

(1)アルミニウム溶湯向け保持炉

 アルミニウム製品の製造工程では、溶解炉で溶かしたアルミニウムを溶湯状態で保温する保持炉が広く使用されています。本製品は保持容量1トン~3トン程度の浸漬式保持炉の加熱源として適用が可能です。

(2)その他

 本製品を多数設置することで、より大型の保持炉へも適用可能です。
また、アルミニウム製品以外の亜鉛等、非鉄金属の保持炉へも適用可能です。

 

3.仕 様

 型式

 GIH-35

 最大燃焼量

 35kW

 燃焼制御

 Hi-Lo-Off制御

 適正空気比

 1.2  

燃料ガス

 都市ガス13A

 ガス圧力(バーナ入圧)

 5kPa

※燃焼量は伝熱チューブの径・長さにより異なります。

[参考1] フィールドテスト結果について

(1)テスト概要

 フィールドテスト先

 アイシン精機株式会社 西尾ダイカスト工場様

 対象設備

 アルミニウム部品の鋳造工程に用いられる保持炉

 

(2)省エネ効果について

 熱源

 一次エネルギー※1消費量・削減率

 CO2※2排出量・削減率

 すべて電気ヒータ

 49.9 原油kL/年  (基準)

 138 t/年  (基準)

 すべて本製品※3

  28.3 原油kL/年 (▲43%)

 57 t/年 (▲59%)

※1 一次エネルギー換算係数 (出典:エネルギーの使用の合理化に関する法律施行規則)   
 昼間電力:0.257(原油kL/MWh)  夜間電力:0.239(原油kL/MWh) 都市ガス:1.19(原油kL/千m3N)
※2 CO2排出係数  
  電力:0.69(㎏-CO2/kWh) (出典:「中央環境審議会 目標達成シナリオ 小委員会中間とりまとめ」2001年6月)   
  都市ガス:2.36(kg-CO2/m3N)(出典:「当社 環境・社会報告書2012」2012年10月)
※3 フィールドテストは、電気ヒータ加熱式の保持炉において、既存の電気ヒータ4本中2本を本製品に交換した状態で実施しています。一次エネルギー消費量およびCO2排出量はフィールドテスト結果を基に試算しています。

 

(3)温度の制御性および製品品質について

 本製品を用いた場合、実稼働炉において、アルミニウム溶湯の温度の制御性や製品品質について、フィールドテスト先の操業条件を十分満足できることを実証しました。

[参考2] 共同開発企業の概要について 

項目

内容

 商号

 株式会社正英製作所

創立

 1956年3月3日

資本金

 8,800万円(2012年6月時点)

代表取締役社長

 鎺 喜世多

事業内容

 工業用、産業用各種バーナの開発・設計・製造
 各種バーナシステムの設計、施工、各種工業炉
 遠赤外線・赤外線による熱処理装置、環境装置等

本社所在地

 大阪市平野区背戸口4丁目9-11

以上 

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