1. 概要

平成16年に厚生労働省が発表した「介護保険制度改革の全体像」により、平成18年4月から介護保険制度は「予防重視型システム」へ転換しました。これにより、在宅介護がより一層増え、介護者の負担は益々大きくなると予想されます。在宅介護で最もたいへんなのは「入浴」であり、特に介護者、要介護者ともに浴槽と洗い場の行き来における身体的負担が大きいという問題があります。そのため、全身清拭やシャワーのみで済ませているケースが多く見受けられます。一方で、新しい入浴方法であるミストサウナは、浴槽と洗い場を行き来する必要はなく、体への負担は小さくなります。さらに、浴槽入浴と遜色ない血行促進効果が期待できます。そこで、東邦ガスでは、平成17年度から2年間に渡り、名古屋大学と共同で、ミストサウナの介護分野への発展可能性を検討するためさまざまな角度から研究を進めてきました。

2. 方法

  1. (1)実験室実験
    実験室にて、介護入浴を模擬し、浴槽入浴とミストサウナを行った場合の介助者の作業負担、疲労度および要介護者の介助される精神負担、入浴感の比較を実施。

    実験の状況

  2. (2)実態調査
    実際に介護目的でミストサウナを導入した人に対しヒアリングを実施。臨床現場における介護入浴の現状を把握し、機械浴(ミストサウナではないが、介護負担を軽減させるもの)により、介護者の負担度を調査。

3.研究成果

  1. (1)ミストサウナ浴は浴槽入浴と同様の体内温度上昇が得られ、要介護者に浴槽入浴と同様の入浴感を与える。
  2. (2)ミストサウナ浴では、介助時間を浴槽入浴の約半分に軽減できる。
  3. (3)ミストサウナ浴では介助時間に関係なく、介護者の上腕二等筋の筋負担を浴槽入浴より低減できる。
  4. (4)ミストサウナ浴では介護者の精神負担を軽減させることができた。

PAGE TOP