温暖化対策

当社グループは、エネルギー事業者として、天然ガスバリューチェーンを意識した温暖化対策に取り組んでいます。事業活動でのCO2排出原単位削減目標およびお客さま先でのCO2排出抑制目標を設定し、各種の具体的な取り組みを進めています。

バリューチェーンにおける温暖化対策

バリューチェーン全体では、都市ガス製造・供給などの「事業活動」のほか、「原料調達先」や都市ガスを使用する「お客さま先」の各段階でCO2が排出されています。

CO2排出量の多くは「お客さま先」が占めることから、当社はその抑制に注力しています。また、「原料調達」に関してはCO2排出状況の把握を行っており、「事業活動」に関しても、都市ガス工場の効率的な稼働などを通じてCO2排出量の削減に取り組んでいます。

天然ガスバリューチェーンにおけるCO2排出量

天然ガスバリューチェーンにおけるCO2排出量

注) 温室効果ガス排出量の算定・報告基準

お客さま先における取り組み

お客さま先におけるCO2排出抑制

当社は、お客さま先におけるCO2排出量の抑制を環境効果指標として目標に掲げ、さまざまな取り組みを進めており、2017年度におけるCO2排出量の抑制実績は、26万t-CO2(2014年度からの期間合計値)となりました。
なお、都市ガス使用によるお客さま先でのCO2排出量は867万t-CO2でした。

お客さま先におけるCO2排出量の抑制実績(累計)

お客さま先におけるCO2排出量の抑制実績(累計)

注) 高効率機器・システムの普及や燃料転換などによるCO2排出抑制量について、
   当社が設定したモデルにより、2013年をゼロとして算出した推計値

天然ガスへの転換

燃料を石油などから天然ガスに切り替える燃料転換により、お客さま先におけるCO2排出量の抑制に貢献しています。また、燃料転換と併せて、高効率なバーナなどを導入することで、お客さま先における天然ガスの高効率利用を進め、CO2排出量のさらなる抑制につなげています。

天然ガス転換・高効率利用によるCO2排出量の抑制例

天然ガス転換・高効率利用によるCO2排出量の抑制例

出典:低炭素社会におけるガス事業のあり方に関する研究会(経済産業省)資料
   より作成

高効率ガス機器・システムの普及

家庭用としては家庭用燃料電池システム「エネファーム」など、業務用としてはガスコージェネレーション、ガス空調「GHPエグゼアⅡ」など、エネルギー利用効率の高い機器・システムの普及を進めることで、お客さま先におけるCO2排出量の抑制につなげています。

エネファームtypeS

エネファームtypeS

ガスコージェネレーション

ガスコージェネレーション

GHPエグゼアⅡ室外機

GHPエグゼアⅡ室外機

エネファームの累計販売台数

エネファームの累計販売台数

ガスコージェネレーションの普及状況

ガスコージェネレーションの普及状況

家庭用ガス機器ついての詳細は、こちらからご覧いただけます。
東邦ガスWEBサイト(ガス機器・ガス暖房機器情報サイト)

業務用ガス機器ついての詳細は、こちらからご覧いただけます。
東邦ガスWEBサイト(業務用・産業用情報サイト GASMO-NAVI)

column電気の使用を減らすことによる適切なCO2削減評価

省エネルギーなどの対策により、電気の使用量を減らしたときに削減できるCO2量は、対策によって影響を受ける電源(マージナル電源)で評価する必要があります。

マージナル電源は火力発電

日本の電力は、主に火力・水力・原子力の発電所から供給されています。そのうち、原子力発電は運転中は定格での稼働が常態であること、水力発電の発電量は電力需要よりも降水量に依存することから、マージナル電源は、「火力発電」と考えることができます。

電源別発電パターンイメージ

電源別発電パターンイメージ

CO2削減効果の算定

国の温室効果ガス算定・報告・公表制度においても、削減効果を評価する方法については、マージナル電源の排出係数を用いて算定することができるとされています。

CO2削減量(kg-CO2)=電気の削減量(kWh)× マージナル電源係数(火力電源係数)(kg-CO2/kWh)
2013年度の火力電源平均係数 0.65kg-CO2/kWh 2030年度の火力電源平均係数 0.66kg-CO2/kWh

※ 出典:地球温暖化対策計画(2016.5 閣議決定)

column松阪市における小売電気事業者を設立 ~東海3県初 自治体出資による地域新電力会社~

2017年11月に、松阪市、(株)第三銀行、三重信用金庫と共同で、松阪市において小売電気事業を行う松阪新電力(株)を設立しました。同社は、松阪市のごみ処理施設で発電される電気を中心に、松阪市の公共施設等に対して電気の供給を行います。
本事業を通じて、松阪市が目指すエネルギーの地産地消の実現や地域活性化に向けた取り組みに貢献していきます。

松阪市における小売電気事業者を設立

水素関連技術の普及への取り組み

当社は、燃料電池自動車(FCV)の普及に向けて、燃料となる水素を供給する水素ステーションの整備に取り組んでいます。2015年の日進市および豊田市に続き、2016年4月に名古屋市港区で「みなとアクルス水素ステーション」※1の運営を開始しました。そして、2018年度中の竣工に向け、当社4か所目の商用水素ステーションとなる「新セントレア水素ステーション(仮称)」を建設しています※2。当ステーションは、燃料電池バスの充填基準に適合した供給能力を持つ水素ステーションであり、経済産業省の燃料電池バス充填用の補助金制度の初適用事例となります。

※1:「みなとアクルス エコ・ステーション」として、天然ガス・LPガススタンドと併設

※2:2006年度に実証用水素ステーションとして建設した既存の水素ステーションの敷地に建設予定

当社商用水素ステーション

当社商用水素ステーション

みなとアクルス水素ステーション

みなとアクルス水素ステーション

column日本水素ステーションネットワーク合同会社を設立

2018年2月に、トヨタ自動車(株)など自動車メーカーやJXTGエネルギー(株)などインフラ事業者、金融投資家など計10社とともに、水素ステーションの本格整備を目的とした「日本水素ステーションネットワーク合同会社(略称:JHyM)」を設立しました。
JHyMでは、オールジャパンでの協業により、戦略的な水素ステーションの整備、ならびに、水素ステーションの効率的な運営に取り組むことで、FCVユーザーの利便性向上を図り、FCV台数の増加、水素ステーション事業の自立化、更なる水素ステーションの整備という「FCVと水素ステーションの好循環」の創出を目指します。

事業活動における取り組み

当社グループは、事業活動により排出されるCO2の削減に努めています。当社における2017年度のCO2排出量は、事業領域の拡大やガス販売量増加などに伴って、2016年度から1万4千t増加し12万8千t-CO2となりました。一方、環境行動目標における都市ガス事業CO2排出原単位は、都市ガス工場での省エネ対策をはじめとする各種の取り組みにより、基準年度比9%削減を達成しています。

都市ガス事業CO2排出原単位指数

都市ガス事業CO2排出原単位指数

CO2排出原単位=都市ガス事業におけるCO2排出量/ガス販売量

注)2014年度下期より都市ガスの輸送能力を増強したため、CO2排出原単位が増加しています。

事業活動によるCO2排出量(単独)

事業活動によるCO2排出量(単独)

都市ガス工場における取り組み

都市ガス工場では、原料を石炭から石油、さらにLNGへと転換してきたことで、CO2排出量を大幅に削減してきました。その後も、エネルギー管理標準の厳格な運用など、操業時の省エネを通じたCO2排出量の削減に努めています。
そのほか、LNGタンクで発生するBOG(ボイルオフガス)を効率的に処理する再液化設備の開発・導入や、LNG冷熱エネルギーの利用など、設備面や技術面での対策にも力を入れています。
また、電力事業の開始にあたっては、発電設備として高効率なガスコージェネレーションを導入し、CO2排出量の削減に努めています。

都市ガス原料の移り変わりとガス製造時のCO2排出量

都市ガス原料の移り変わりとガス製造時のCO2排出量

ガス製造時のCO2排出量

ガス製造時のCO2排出量

LNG冷熱エネルギーの有効利用

LNGはマイナス162℃の液体で、常温の天然ガスになるまでにLNG1kgあたり約0.84MJの冷熱エネルギーが利用可能です。 この冷熱エネルギーを回収することで、燃料を必要とせず、CO2を排出しない発電を行っています。ほかにも、液化窒素・ドライアイス製造などにも冷熱エネルギーを利用しており、これらの取組みによる2017年度のCO2排出削減効果は約2万7千t-CO2となりました。

発電におけるエネルギーの有効利用

当社は、電力事業の開始にあたって、発電設備として四日市工場において高効率なガスコージェネレーションを導入しました。当発電設備では、燃料に天然ガスを用い、排熱を工場内の都市ガス製造設備の熱源として利用することで、CO2排出量の抑制に努めています。

column省エネ大賞 経済産業大臣賞を受賞

当社はJFEエンジニアリング(株)と共同で、知多緑浜工場にBOG再液化設備を導入しました。従来のBOG処理方式と比較して消費エネルギーの42%削減を実現したことが評価され、2017年度省エネ大賞※1で、最高位の「経済産業大臣賞※2」を受賞しました。

※1 (一財)省エネルギーセンター主催

※2 省エネ事例部門

省エネ性を評価されたBOG再液化設備

省エネ性を評価されたBOG再液化設備

地域冷暖房における取り組み

当社グループは、一定地域内の複数建物における冷暖房・給湯を一括で効率的に行う地域冷暖房に取り組み、お客さま先でのCO2排出量の抑制に貢献しています。
また、地域冷暖房における運用面の改善や、省エネ設備への更新のほか、名駅南地域と名駅東地域間のネットワーク化による熱融通など、CO2排出量の削減にも努めています。

名古屋駅周辺の地域冷暖房

名古屋駅周辺の地域冷暖房

当社の主要地域冷暖房のCO2排出量

当社の主要地域冷暖房のCO2排出量

注1)対象事業所:名駅南地域、栄三丁目地域、栄三丁目北地域、東桜地域、小牧駅西地域
注2) CO2排出原単位=主要地冷CO2排出量(5地域)/熱・電気販売量(5地域)

地域冷暖房一覧

区分 所在地 名称
当社運営地域 名古屋市 今池、栄三丁目北、名駅南、栄三丁目、千代田、東桜、池下、城北、みなとアクルス
小牧市 小牧駅西
当社出資会社運営地域 名古屋市 JR東海名古屋駅周辺、名駅東、クオリティライフ21城北、ささしまライブ24、JR東海名古屋駅北
常滑市 中部国際空港島

オフィス等における取り組み

省エネ設備の導入

照明器具のLED化や人感センサー照明の導入などを進めています。また、CO2センサーを用いた換気量制御により、外気負荷の削減を図る換気扇コントローラを導入しています。

低公害車の導入

CO2・NOx排出抑制につながる低公害車の導入を進めており、2017年度は当社グループ保有車両2,954台の37%が、低公害車となっています。

※ 燃料電池自動車・天然ガス自動車・LPG自動車・バイフューエル車・電気自動車

オフィスでの省エネ行動促進

ガス・電気使用量をイントラネット上でリアルタイム開示する「省エネスコープ」の活用や、「省エネ行動の手引き」の各職場への展開により、省エネ行動を促進しています。

エコ・ポイント制度の活用

従業員の環境行動をポイント化し、環境社会貢献活動の原資として活用する「エコ・ポイント制度」を導入し、環境負荷低減と環境社会貢献の好循環につなげています。

スマートタウンの実現

名古屋市港区で建設中の「みなとアクルス」は、2018年9月に『まちびらき』を迎えます。まち全体の景観が調和し、運河や自然に親しみ、多様な人々が歩いて楽しむことができる、にぎわいと潤いにあふれた空間を創出しました。
また、総合エネルギー事業のモデル地区として、先進のエネルギーシステムを導入し、国内最高水準のエネルギー効率を達成するとともに、災害時もエネルギー供給を継続する、低炭素性と災害対応性を併存させるスマートタウンを実現。周辺地域とも連携し、地域の活性化や災害時に地域活動継続(DCP)に貢献します。

スマートタウンの実現

みなとアクルスについての詳細は、こちらからご覧いただけます。
みなとアクルス公式サイト

先進のエネルギーシステム

みなとアクルスの中央に位置するエネルギーセンターに構築するスマートエネルギーシステムは、ガスコージェネレーションを中心に、太陽光発電、大型蓄電池(NAS電池)、外部から購入する木質バイオマス電力、運河水熱利用などを組み合わせ、都市再開発において”中部圏初”となる電力・熱・情報のネットワークCEMSを構築し、エリア全体のエネルギーを最適化します。
当システムにより、1990年比で一次エネルギー量40%、CO2排出量60%を削減する見込みです。

※ CEMS(コミュニティ・エネルギー・マネジメント・システム):エリア全体のエネルギーを一括管理するシステム

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